彼女は優しいサイコパス

 

俺は以前、シロちゃん擁護目的の記事を書いたんだが、何故かうっかりしていて一つ大事な項目を差し込むのを忘れていた事を思い出した。

 

今更書いてもな...とは思ったんだが、実際今でも言ってるやつを結構見掛けるからな。

 

アンチ対策はこのブログで最初に掲げた信条の一つ。

バーチャルYouTuberに対する悪意と向き合うのが俺の仕事。

なら俺にできる事はちゃんとやっておこうと思い直して、結局記事を書く事にした。

 

 

 

もしも陰のサイコパスと陽のサイコパスがいるとしたら、彼女はきっと陽のサイコパス

なぜなら彼女は誰も傷つけない。 

そう、シロちゃんは人を幸せにするサイコパス

 

 

今でこそ定番となったシロちゃんのサイコパス路線だが、あれは別に無理をして作ったキャラじゃなく、彼女は元からちょっとしたサイコパスチックな女の子だった。

つまり彼女のアレは、キャラじゃなくて本質の延長線上。

 

だけどファンは、そんな彼女が不意に口にする新鮮なサイコパス要素を心から歓迎した。

 

 

新人当初、まだ知名度の低い駆け出しの頃。

未だ自分の色を持っていなかったシロちゃんは、ファンの反応を見て初めて知った。

自分のサイコパスチックな発言を、ファンの人達が楽しんでいるという事実を。

 

つまり彼女は、ファンのコメントを通して、自分の中に眠るサイコパス要素を初めて意識するようになったのだ。

 

だからあの頃のシロちゃんは、まだサイコパス発言がそんなに多くはなかったと思う。

 

しかし真面目な彼女は、ファンの期待に応えようとして、ファンが喜んでくれるサイコパス発言を意識的に繰り返すようになっていく。

その結果、本物のサイコパスサイコパスなキャラを演じている、という可笑しな状態になってしまった。

 

 

そんな彼女に対し、やがて一部の心無い連中が次のような言葉を浴びせ始めた。

 

「違うんだよな、意識しないで自然に出てくるサイコパス発言だから良かったのに」

「以前はもっと自然な感じだったのに、意識するようになってからつまらなくなった」

「作りすぎて白ける」

 

彼らは決して相手の気持ちを考えたりしない。

シロちゃんが誰のためにサイコパス要素を増やしたのか、絶対に理解しようとしない。

相手の気持ちなど一切考えず、ただ自分がしゃべりたい事だけを無責任に口にする。

 

 

馬鹿には説明しなくちゃわかんねえか?

 

お前らが「サイコパス良いね」と喜んだから、それに応えるために頑張ったんだよ。

シロちゃんはただ、ファンに喜んでほしかっただけなんだ。

 

 

シロちゃんに冷たい言葉を吐きかけた連中に俺は言いたい事がある。

 

彼女は、ファンの声を本当に大事にしてきた。

そんな彼女だから、ファンからサイコパス要素を誉められたら次からはそこを伸ばそうとするに決まってるだろうが。

 

だって人ってのは、他人に誉められた所を意識して伸ばそうとするもんだろ?

もし沢山の人から「君、足が速いね」と言われたら、張り切って走る練習するようになるだろ?

 

それなのに、みんなに誉められたから頑張って走る練習したのに、

「自分の走りを意識しなかった頃の、ワイルドな走り方のほうが良かった」と言われたら?

 

戻せると思うか?

意識しなかった頃の走り方に。

一度意識してしまった後で。

 

いいや、無理だね。

一度でも意識したらもう元には戻せない。

 

自分では意識してなかった所を、他人から「それ、良いね!」と誉められたら、次から誉められた所を意識するようになるものなんだよ。

そしたら意識しなかった頃にはもう戻れねえよ。

人間に「オン/オフ」スイッチなんて付いてねえんだから。

 

戻せ戻せと言うが、人は一度自分の本質に気づいてしまったら意識してやめられなくなる動物なんだ。

 

なのに本人の目の届く場所に「前の方が良かった」と偉そうに書き込むやつは、アドバイスのつもりなのかしらんが、やり方が子供染みてる。

 

 

だが解決策がないわけじゃない。

 

まず「以前のようにやろう」とか「昔を思い出そう」とかじゃなくて、単に「無理をして何かサイコパス発言を言わなくちゃ」という考えを捨てるだけの方がいい。

 

つまり以前の状態に戻そうとするよりも、今から新しく作って上書きしてしまうという事。

 

イメージとしては、最初はサイコパスキャラAだったのに、意識しだしてからサイコパスキャラBになったのだとしたら、今度はサイコパスキャラAに戻すのではなく、新しくサイコパスキャラCを作っていけば良い、という話だな。

 

 

やり方としては...。

 

・無理してサイコパス的な発言をいう必要はないので普通にしゃべる。

 結果として、最後まで一度もサイコパス発言が出なかったとしても構わない。

 

・もし自然とサイコパス発言を言いたくなったら、我慢せず口に出す。

 結果として、サイコパス発言を連発してしまっても構わない。

 

意識しても、意識しなくても、どちらでもいい。

とにかく「無理してしゃべらない」「言いたい事があるなら我慢しなくていい」の2つだけ徹底するように心がける。

 

コツとしては、絶対にノルマを作らないって事かな。

一つの動画で一度はサイコパス発言しなくちゃ、みたいなノルマ自体をなくしてしまう。

 

上に書いた事と重複するが、30分の生配信で一度もサイコパス発言が出なくても良いし、

5分の動画でサイコパス発言を連発しても構わない。

要するに "自由" 。

 

地道に続けていれば、そのうち自然なサイコパス・バランスに戻っていくと思う。

 

 

以前に書いた記事で、

「相手の気持ちを考えない批判は、相手を萎縮させるか反発を生むだけ」と書いたけど、

これは誉める時にも同じ事が言えるような気がするんだ。

 

もし誉めるのなら、後の事まで考えた誉め方をするべきだな。

 

 

例えばシロちゃんの場合なら、

 

サイコパス発言を乱発する痛いキャラは掃いて捨てるほど見てきたが、

 そいつらとシロちゃんが違う所は、時折垣間見せる自然体のサイコパス発言なんだよ。

 このバランスが新鮮で実に良い。」

 

...みたいな誉め方を最初からしときゃ良かったんだ。

 

 

ファンが求めてるのは自然なバランスのサイコパス要素なんだから、その事を最初から示唆する誉め方をしときゃいいんだ。

だから今度からは、ゴールを見据えて大局的に誉めるようにしろ。

 

そこまでするのが面倒くさいというやつは、公式の場に自分勝手なコメントを書き込むのをやめてくれ。

お前らのワガママなコメントを見せられるこっちの身にもなってくれよ。

 

 

 

...違う、本当はこんな話どうだっていいんだ。

俺は、今の有りのままのシロちゃんが一番好きだ。