バーチャルYouTuberの周辺にいる人たち
黎明期のどさくさで大事な事がうやむやにされてきたので、そろそろ自分の頭を整理する目的も兼ねて記事にしてみた。
実は当たり前のようにVYTとして扱われているものの中には、なぜか「人形劇」や「コスプレ」の範疇に含まれるものがある。
例えば「高い城のアムフォ」で知られるアムフォさんは完全に人形劇の動画連載版だが、デビューしたのが 2018年1月6日という事もあり、VYTの新人ラッシュと重なってしまい、そのせいでVYT扱いされているように思う。
だけどバーチャルYouTuberって、バーチャルというからには「実体を伴わない」ものだと思うので、平面モニターやVRの中にだけ存在しえる「絵」であるべきだと思うんだよ。
逆に絵であるならば、3Dでも2Dでも構わないし、それこそドットであっても構わない。
モニターの中に描いた絵は、モニターの外には実在しないからね。
モニターの外で紙の上に描いた絵は実在するけど。
今でも3Dか2Dかで揉めてる人がいるが、実はその話はキズナアイちゃんが にじさんじを認めた時点で既に議論が終わってる。
いやそれ所か、個人系の元祖である ねむチャンを認めてた時点で終了してた。
後、これは俺個人の考えになるが、3Dか2Dか以前に、究極的には「声だけ」とか「文字だけ」でもVYTと呼んで良いとすら思ってる。
多様性を確保する為には、VYTの定義は大きく柔軟性を持たせるべきだと考えているので。
(「柔軟性を」とは言うものの、同時に業界を守る為には明確なラインの制定も必須だが)
でも3Dとか2Dとか以前に、人形はこの世に実在する物でしょ?
実在する物をビデオで撮影したものでしょ?
実在する物を撮影したコンテンツはバーチャルYouTuberじゃないと思うんだよ。
だから、人形やプラモや粘土とかを使った動画投稿は、
総称として「DOLL YouTuber」とか「DOLL video」みたいな呼び方をして、
ちゃんと別ジャンルとして区別するべきだと思う。
これは別に「ジャンルから弾き出して除け者にしろ」とかいう冷たい話じゃなくて、どこかに明確な線を引かないと業界として収拾がつかなくなるので、業界の一番外側のラインをきちんと視覚化できるようにするために必要な事だから書いているんだ。
実際にはバーチャルではないものを、柔軟性を理由にラインを譲ってしまったら、せっかく生まれた未来のコンテンツが足場から崩れていってしまう。
何でも有りにしちゃうと名乗った者勝ちになるからそれは不味い。
人形劇に限らず、例えば紙に描いた絵でVYTを名乗ってる人もいるかもしれないが、そういう人の中にはもしかすると「今はまだ技術がないから、仕方なく紙に描いた絵でVYTを名乗ってるけど、将来的にはちゃんと2Dか3Dでやるつもり」という人もいるかもしれないが、たとえそのような事情があろうと「その人はVYTではない」と俺の立場を明確にしておく。
その代わり、その人が本当のVYTになれるようにみんなで応援してやってね、というスタンスを取らせてもらう。
除け者にするのが目的でこういう記事を書いているんじゃなく、業界を守る為にラインを引きたいだけなんだ。
ああそうだ。
肝心な事を書いてなかったが、そもそもアムフォさん自身はVYTを名乗ってないんだよな。
この人は「人形劇系 異世界YouTuber」と名乗っていたはず。
でもやっぱりコメント欄には、VYTと混同してる人達がちらほらといるね。
今回はアムフォさんを例に出してしまったが、実際にはこの方がVYTを名乗ってるわけじゃないので、少しまぎらわしい文章になってるかもしれない。
俺としてはVYTと混同してるファンに向けて書いた文章だったんだが、
一歩間違えるとアムフォさん御本人に対しては少々失礼な記事になってしまうので気をつけないとな。
しかし久々にチャンネルをのぞかせてもらったんだが、ちゃんと更新を続けてるんだな。
途中で投げたりせず、活動を地道に続けてるのは本当に立派な事だと思う。
他にも、ラインを明確にしておきたい対象としては、
初期はVYTとして活動してた「millna」さんとかもそうだね。
(久々に見に行ったら、以前と名前が違うような気がするが...)
この方は、自分自身が等身大の人形を体に纏って「自分そのものを人形にしてしまう」みたいな動画を撮ってるぽい。
俺はこの人が普通にVYTとして活動していた最初の頃しか見てなかったので、久々に彼女の姿を見て「何があった!?」とびっくりしたんだが。
で、今のmillnaさんみたいな活動は「仮想」じゃなくて「仮装」の部類に入ると思うんだ。
だから「仮装 YouTuber」として区別するべきかな、と思う。
本人の中では仮装とかコスプレじゃなくて、もしかしたら「変身(メタモルフォーゼ)」的な方向性かもしれないけど、その辺は知識のない俺にはわからない話になるので、もしも俺のカテゴライズや言葉の表現でmillnaさんが気分を害したなら大変申し訳ない。
他にも少し特殊なケースとしては、例えば「日雇礼子」さんとかかな。
彼女の場合は御本人だけが絵で、背景は現実の町並という手法なんだけど、
重要なのは「YouTuber」の部分だと俺は思ってて、基本的には本人さえバーチャルな存在であれば問題ないんじゃないかな? と思ってる。
もちろん、完全に俺個人の意見だけどね。
...今回はそんな所かな。
最後に。
何度も書いてきた事だが、この記事に書いた事は全て俺一人の個人的な意見だぞ?
VYTの定義を決める資格を持つ人物はこの世界に一人しかいないから。