存在するドレスコード

 

この話は2DのVYTにはあまり関係がなく、主に3DモデルのVYTに関係がある話だ。

 

 

6月8日に富士葵ちゃんがコラボ動画を出した。

相手は同じ「歌姫のバーチャルYouTuber」である、ときのそらチャンだ。

 

以前の葵ちゃんは「友達のいない明るい子」といった印象だったのだが、生まれ変わってからの葵ちゃんは、過去の彼女が嘘に思えるほど、せきを切ったようにトップクラスの企業系VYTとのコラボを続けている。

 

彼女の内面は以前とさほど変化がないように見えるし、活動内容にもあまり大きな違いがないにも拘わらず、それでも見た目が綺麗になった事で登録者数が激増したという事は、やはり見た目が人気に直結するのは間違いない。

 

しかしそれよりも、企業勢と次々交流を重ねる葵ちゃんを見ていて確信した。

コラボに参加するためには、ドレスコードをクリアする必要があるという事を。

 

 

どれほど歌が上手くても、どれほど明るい性格でも、他の企業系VYTと並んだ時に「3Dモデルのクオリティー」が大きく見劣りするようだと、葵ちゃん自身が怖くてコラボする勇気が出なかったと思うのだ。

 

たとえ大きなイベントにお呼ばれしても、

年頃の女の子なのにダンスパーティーに着ていくドレスがないんだぞ?

他の女の子達がみんな美しく着飾っている中、自分一人だけが普段着。

 

会社としても、そんな葵ちゃんの不安を感じ取って、

「コラボの話来てるけど...どうする? 不安ならやめとく?」となってしまう。

 

 

確かにファンの中には「前のモデルにも愛着がある」という人は多い。

長い月日、ファンと一緒に過ごしたモデルなんだから当然だろう。

 

だけど事実として、生まれ変わった事で全てが変わった。

 

・綺麗になった事で、葵ちゃん自身が気後れせずに自分から声を掛けられるようになった。

・企業としても、他の企業系VYTにコラボの提案を持ちかけやすくなった。

・話題ができた事で、イベントの運営が葵ちゃん陣営に集客力を期待できるようになった。

 

ドレスコードといっても、業界の中にそういう規定が存在するわけじゃない。

本人の心の中に存在するのだ。