四天王の定義はどこにあるのか

 

いわゆる四天王の定義問題について書いてみようと思う。

猫宮ひなたチャンの件もあるし、早めにね。

 

 

誰が言い出したのか知らんが、この四天王という括り方。

結果的にだが、今現在、VYT界で非常に有効に働いている。

 

もしこの言葉が根付いていなかったら、今ごろ増えに増えまくって大量発生したVYT達が、互いが互いを競争相手と見なして登録者数の奪い合いになっていた気がしてならない。

 

四天王という存在は、特にこれといって何らかの権力を持っているわけじゃなく、そうかといって権威でもなく、企業や個人という垣根を越えた象徴のようなものだと思ってる。

 

彼らがいてくれるだけで、自分の所属する国を持たず、バラバラに散って生きる無国籍のVYT達に対し「私たちはみんな仲間ですよ、争うべき敵ではありませんよ」という集団意識を自然と醸成するのに寄与しており、また同時に、バーチャルYouTuberワールドに争いを持ち込む者に対する抑止力としての役割を果たしている節がある。

 

毎日のように新しいVYTが誕生し、誰からも指示される事なく好き勝手に歩き回る彼らにとって、知らず知らずの間に他のVYT達から離れてしまわないよう、ランドマーク的な役割を果たしているのだとも思ってる。

 

彼らはただ背中を見せて歩くだけでいい。

テレビに進出したり、雑誌の表紙になったり、そうやって「やっぱり四天王だよな」とみんなが喜ぶニュースを持ってきてくれる存在であればいい。

 

 

そんな中、四天王でただ一人の個人系VYTの ねこますサンが、

ついに登録者数でひなたチャンに抜かれてしまった。

そうなると当然、四天王のメンバーが入れ替わるのか? みたいな話をする者が出てきてしまう訳だ。

 

だが、もし数字で抜かれるたびに入れ替わるとしたら、それってただの「登録者数ランキング・トップ4(=5)」じゃないか? と思うんだよな。

それなら最初からトップ4(=5)と呼べばいい訳で、あえて四天王(=五人)と呼んでいるのは、それが称号だからであり、それなら「不動」であるべきだろう。 (書いててややこしい)

 

一度もらった賞状を「名前の部分だけ書き換えて使い回すから返却しろ」って言われてるようなもんだぞ、これは。

 

多分、この人たちのイメージする四天王って、地上から天に向かってそびえ立つ高い高い塔なんだと思う。

だから塔の高さで抜いた抜いてないの話になる。

 

だけど俺の中にある四天王のイメージは、

地面の下で大地を支える四本の支柱(四柱)なんだよな。

自分で自分の立ってる足場を崩壊させるやつがいないのと一緒で、四天王ってのは倒すべき対象じゃないんだよ。

 

そしてこれと全く同じ事が、にじさんじ一期生にも言えると思う。

四天王にしろ、にじさんじ一期生にしろ、後進VYT達にとって、彼らは追い抜いたり飛び越えていく対象ではない。

 

だから「登録者数を抜いてやる」みたいな「欲」を持つのはやめてくれ。

それをやられると、今までファンと一緒に築き上げてきたものが音を立てて崩れていくんだよ。

 

バーチャルYouTuberワールドってのは、争いのない平和な世界の具現化なんだ。

夢や目標を持つのは構わんが、野心は持つな、欲は捨てろ。

欲を持った人間が入ってくると、みんなの世界が壊れてしまう。

 

 

だから例えば、仮にA君がB君に登録者数で抜かれてしまっても、その時はこんな風に考えてみてほしい。

 

A「やあ、おめでとう。

  僕の10万人の登録者...とうとうB君に抜かれてしまったよ...」

 

B「何を言うんだA君、そんな君らしくもない。

  僕の15万人、君の10万人、2人合わせて25万人じゃないか!」

 

こういう考え方で良いんだぞ、みんな。

 

 

ちなみに...。

個人的には ひなたチャンって、輝夜月ちゃんと同タイプのVYTだと思っているので、彼女には四天王としての道を行くよりも、そのまま地上に残って高い高い塔を作ってほしいかな。

ルナちゃんもそう。

四天王の中にいるより、外に飛び出してランキングで勝負した方が輝くような気がする。

 

この2人はね、自分がやりたい事を好き勝手やってる内に、周りの人たちまで楽しくさせるタイプのVYTだと思うから、縁の下で他人を支える地味な仕事は他の四天王に任せてしまって、彼女たちは、ド派手に、無責任に暴れまわってほしいかな。